へそストローのブログ

尿膜管膿腫で入院した体験記のブログです

尿膜管闘病記⑦ ~手術直後~

手術後、麻酔がきれて眠れぬ夜。

 

◆12/7月曜日 手術後から夜明けまで

意識が戻ると、ベッドの脇に妻がいることに気付く。ここは病室だと教えてくれる。

次に、おちんちんに違和感を覚え、『おしっこしたい』といった記憶がある。おちんちんにカテーテルが刺さっていたのだが、そうとは思わなかったので、その違和感を尿意と勘違いしたのだ。


手術したことを実家の家族に伝えようと、スマホを渡してもらう。本当に急な入院と手術だったし、お腹が痛いし熱も出てしんどかったので、実家の家族にしっかり連絡とれていなかった。

実家の家族のLINEグループに手術直後の自撮りを送りつける。なぜか、手術直後はハイテンションだった。怖くてたまらなかった手術が終わった安心感と、お腹の痛みから解放されるだろうという喜びと、非日常感の高揚が混ざり合っていた。


このとき時刻は18時48分。手術開始は16時だったので、手術時間は2時間半ほどだったと推測した。
が、後で妻に確認したところ、手術が終わって病室に戻ってきたのは17時50分くらいだったらしく、手術時間は1時間半ほどで、手術終了からこの自撮りまでの1時間は病室のベッドの上で意識朦朧としていたとのこと。

この辺り、記憶が曖昧で、このタイミングで担当医と外科部長が来て何か話をしてくれた気がするが覚えてない。

その後、しばらく妻が付き添ってくれていて、何かしら話をしながら起きていたと思うが、体がどういう状態か全く把握できず、意識もはっきりせず。只々、カテーテルが刺さったおちんちんに違和感があった。

21時くらいか、妻が帰宅する。妻は明日は会社に出勤しなくてはいけない。前日の夜からぼくの呻き声の巻き添えで、あまり眠れておらず、その上、今日は一日中病院に付き添い、よほど疲れただろう。感謝しつつ帰宅する妻をベッドで寝ながら見送る。
数日後、妻に確認したところ、21時ごろに帰宅したと思っていた妻は、実際には19時半には帰宅していたらしい。19時半はちょっと早いだろ!薄情者!

 

そんなこんなで、また眠りにつく。次に目が覚めたのは、消灯後だ。

 

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ちなみにこの時の体の状態は、


顔:酸素マスク、枕はアイスノン


胸:心電図の電線が何本か


右腕:点滴の針


右手:人差し指の先になぞの光る機械がくっつけられ、そこから電線が伸びて、ベッドの外で機械につながっている。


左腕:血圧計が巻かれている。


股間:おしっこの管とオムツ。

気持ち悪いことに何か温かい液体が入ったビニール袋がオムツの中に入れられていた様子。

 

お腹:どうなっていたかよく分からず。少なくとも傷口にはガーゼが貼られている。あと、脇腹からドレーンと呼ばれる管が出ている。

ドレーンとは、体内の排液や血液などを体外に排出させるための管で、お腹に穴が開けられ、そこから直接管が出てる。管の先は、手榴弾くらいのポリ容器につながっている。このポリ容器をぐっと凹ませて、容器内の圧力を下げ、体内の液体を容器の方へ導く仕組みみたい。このドレーンの管と容器がとても邪魔だった。


両足:両ふくらはぎに加圧マッサージ器が巻かれ、ベッドに固定されている。

気持ちいいが、両足がベッドに縛り付けられたような状態になっており、身動き取りにくく、これも苦しい。あと、マッサージ器は発する重低音も耳障りで騒がしい。

 

こんな感じで、両手両足がベッドに磔にされている感じだった。実際には、多少は動き回れる余裕はあるのだろうが、そのときには手術後の体の痛みとだるさから、ベッドに磔にされている感じでつらかった。

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夜、ベッドの下にスマホを落としてしまう。

まだ、寝返りを打つのさえつらい状況で、当然、自分では拾うことができない。ナースコールするのも悪いので、看護師さんが来てくれるまで放置。このころはまだ痛み止めが効いており余裕があった。

しばらくして、看護師さんが様子を見にきてくれたのでこの時にスマホを拾ってもらったが、この時には、「お腹は大して痛くない、全然平気。手術って余裕」というようなことを言った記憶がある。なんかなぜか妙に見栄を張っていた。

その後、痛み止めがきれ、当然ながら痛みが出てくる。お腹も痛いが、腰~背中の下の方くらいが痛くて困った。


腸の働きを取り戻すため、積極的に寝返りを打つよう指示されている。痛くて眠れないし、がんばって寝返りを打ってみることにする。

 

しかし、身体中から管が出て固定されているし、お腹とかおちんちんの管が痛いし、寝返りを打つのは簡単じゃない。簡単じゃないというより、とてもきつい。


特におちんちんの管が一番の問題児で、めちゃくちゃ痛い。おちんちんそのものは、違和感を感じる程度だが、おちんちんの裏側の付け根から肛門にかけてが激烈に痛む。この痛みは常にある訳ではなく、寝返り打ったりの拍子で、突然、ランダムに襲ってくるので恐怖だった。


また、かなり熱も出ていて、体が熱く苦しかった。そして、枕のアイスノンは冷たすぎた。


そんな状態だったので、酸素マスクにはかなり救われていた。酸素マスクではぁはぁしていると痛みがやわらぐような気がした。

こんな調子で、あまり眠れず、眠れても眠りは浅く、手術初夜は明けた。