へそストローのブログ

尿膜管膿腫で入院した体験記のブログです

尿膜管闘病記⑧ ~手術翌日、めっちゃハード~

手術翌日はハードスケジュール。


◆12/5火曜日
朝、若い先生が様子を見にきてくれる。サブ担当医みたいなポジションになる。軽く傷を見てもらう。お腹に聴診器を当てられる。後になって気づいたが、腸の動きを確認しているのだ。

そうこうしていると妻が来てくれた。平日の火曜日なので、出勤前にお見舞いに来てくれる。
その後続いて、担当の先生や、外科部長の先生が回診にきて、傷を診てくれる。僕は怖いので傷は見ない。妻はばっちり見ている。

回診が終わると、朝ごはんが運ばれてきた。

手術したお腹が痛く、食べるどころではない。それでも一緒にいた妻が、運ばれてきたものは食べなきゃ!と食べさせようとしてくる。

どうやら、間違えて運ばれてきたご飯だった。食べなくてよかった。。。

次にレントゲンを撮るといってでかい機械が病室に運び込まれてくる。

レントゲン撮影するために、硬く平らな板を背中から腰にかけて敷かなくてはいけない。これを敷くために、体を浮かせたり、横向いたりするのがとにかく痛い。傷の痛みではなく、お腹全体が痛む。加えて、おちんちんの管の影響でおちんちんのの裏から肛門にかけても激痛。地獄の苦しみ。

レントゲンの看護師さん?は「ごめんなさいねー」と言いながらごりごり作業を進める。

レントゲン撮影後、しばらく茫然としてしまう。

レントゲン撮影が終わると、本日の担当の看護師さんが来る。着替えるとのこと。

無慈悲に手術着を剥ぎ取られ、自宅から持参した、Tシャツを着させられる。
レントゲンのときと同様、体を浮かせたり、横向いたりしなくてはいけないので、また地獄の痛み。
さらに、おちんちんの管も抜くという。看護師さんが「痛くはないですよー」と言っていたが死ぬほど痛かった。管を抜く瞬間、おちんちんの裏側から肛門にかけて、激しい痛みが走る。また、尿道にも焼けるような痛み。で、ちょっとおしっこが漏れてくる。ほんとつらい。


パンツ、ジャージの下を履かせてもらう。これも、Tシャツを着るとき同様しんどい。
また、このときに、今後長い付き合いになる腹帯も装着。

着替え・おちんちん管取り外しが済むと、また痛みで茫然とする。

次の課題は、おちんちん管を取り外したので、自力でトイレに行っておしっこすることだ。まだ、手術後、一度も立ち上がってないし、当然、歩いてもいない。なので、自力でトイレに行くのもチャレンジングなミッションだ。

しばらくじっとして、先ほどの着替えとおちんちん管取り外しのダメージを癒す。

 

トイレは病室内にあり、ベッドからの距離はまぁ10mくらいという感じ。それでも、手術後、最初に立ち上がるときは何かと危険なので、看護師さんに付き添ってもらうことになっているとのことで、トイレに行くときには看護師さんを呼ぶ。


しばらくうずくまって痛みを癒し、覚悟を決めて、トイレへ行くためのナースコールをする。まだ、おしっこしたい感じはなかったが、尿意が切羽詰まる前に「初めてのトイレ」という経験を済ましておきたかった。

しばらくして看護師さんが来てくれた。

さっそくベッドから降りようとするも、まず、上体を持ち上げることができない。腹筋を使う挙動がことごとく不能になっている。
そこで、パラマウントベッドでほぼ垂直までベッドを折り曲げて、上体を持ち上げる。
上体を持ち上げても、今度は足をベッドの外に出さなければならない。これさえしんどい。大抵の動作には、腹筋が使われていることを再認識した。
どうにか立ち上がったものの、お腹が痛い。点滴台に掴まりながら、足のサイズの半分くらいずつ、ちょぼちょぼ歩く。「おじいちゃんか!」と看護師さんに笑われる。
トイレに到達。便座に腰掛ける。普段、外のトイレを使うときは、便座をトイレットペーパーで拭いてから座るが、今はそんな余裕はない。また、不思議と気にもならない。
便座に腰掛けたものの、それほどおしっこがしたいわけではない。頑張っていきんでみる。
おちんちんに痛みを伴いながらちょろちょろ出る。おちんちん管を抜かれたときほどの痛みはないが、やはり痛む。当分、こんな調子なのかと不安になる。

トイレの後は病棟の廊下で、看護師さんに付き添われながらの歩行訓練。歩いた方が、腸も動くし、傷の回復にもプラスとのこと。
最初の歩行訓練は、トイレに行った時と同じく点滴台にしがみついて、すごい猫背でちょぼちょぼ歩き。看護師さんいわく、おじいちゃんでももう少しマシに歩くとのこと。そう言われても痛いんだから仕方ない。


最低でも、午前中に1周、午後に1周、病棟の廊下を歩くというノルマが課せられる。

病棟の廊下は一周50mくらいだろうか?入院していたときの記憶で書いているので、実際よりも距離が長く感じているかもしれない。

ノルマを課せられると、何故かやる気が出て、午前中に6周くらいはして、1日で10周以上は歩いた。1周するのもかなりしんどいなか、頑張った方だと思う。

おしっこの方は、何度もトイレに通ううちに、徐々に普段の感覚に近くなる。その時感じていた痛みを説明する。
一つ目は、尿道そのものの痛み。これは、この日のうちに徐々に和らぎ、違和感のないレベルまで落ち着いた。おちんちん管の違和感が残っていたのだろう。
二つ目は、手術の傷の痛み。傷口をきゅーっと締め付けるように痛む。手術の傷は、おへそから下方向にまっすぐで約8cmほど(当然、このときは傷は怖くて見れず、後から確認した)。その傷が、膀胱が縮むのと連動して痛む感じだ。
三つ目は、おちんちんの裏から肛門にかけての痛み。これが一番きつく、転げ回りたいくらいに痛い。声が出てしまうレベル。痛みがくると、トイレの手すりを全力で握って痛みを紛らわす。

 

ちなみに、食事はまだとれない。腸が動いていないためだ。なので、点滴をガンガン打たれる。不思議なことに、点滴されているとお腹がすかない。また、のどもそんなに乾かない。

食事をとれるようになるには、腸が動き始めないといけない。つまり、「ガス」が出ないといけない。そのためには、とにかく運動とのことだ。運動といっても、病棟の廊下をとぼとぼ歩くとか、寝返りを打つとかその程度。手術直後の1日は色々とノルマがあるし、次々と新しい体験をするのですごくハードだ。

夜になる。病棟の夜は早い。21時には消灯だ。お腹はやはり痛い。
傷を動かして、治りを早くしようと定期的に寝返りをうつ。
夜中も痛みでちょくちょく目が覚めてしまう。


仕事の夢と混ざり合い、いかに効率よく傷を治すかみたいなことを考えて、実践して、うまくいかなくて、みたいな夢を見る。うまくいかなくて、目がさめる。割と悪夢だ。


3時くらいに痛みで目覚めてからは、朝まで眠れなかった。